SDガンダムフルカラーをこよなく愛する管理人ロキアのHPです。オリジナルのストーリーやSDFCの改造、ペイント作品を公開していきます。暇な時にでも見てくださったら嬉しいです。
ロキア Author:ロキア
SDガンダムFCをこよなく愛する兵庫県に住む22歳の社会人です。
オリジナルのストーリーや改造作品を公開していこうと思っています。
現在はデジカメが壊れてるため改造作品をアップできません。現在は今までのFCを自己の判断で評価していったりしてます。更新は不定期です。
 
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第1話「偽りの戦後、新たなる戦渦」(Ver8.0
2006-02-10 16:21
「本日は先の大戦の終戦からちょうど3年を記念して、終戦協定が結ばれました、ここ現アースリアのコロニーで、旧アメリカ合衆国が作ったファーストコロニー『フリーダム』を中心とした記念式典が行われております。式典には先の大戦の英雄も数多く出席されているみたいです。その他にも大企業にも関わらず戦争終結に尽力した『ネオ・マイクロソフト』の会長のゲイリー・ゲイツ会長の姿も見受けられることができます。最近では戦争の終結後から身を潜めていたと思われるギデアの残党のテロ活動も心配されておりましたが、スペースパトロール艦隊とアースリアの宇宙艦隊や高機動戦闘機、通称HMFや『ネディオ』と『ネオ・マイクロソフト』の両企業が共同し作成されたアースリア独自の高性能型MSも配備され式典の警備も万全といえます。この式典で最も注目されているのはアースリア現大統領のリチャード・バロフェードの演説です。今回の演説では何か発表があるらしいと噂されておりその内容に注目されておりま・・・」
「下らねえ・・・」
ギデアが使用していた旧型MSが3機ある。各々1機のMSに1人ずつ乗ってコクピットの中で待機している。その1機に乗っている男がいいながらパソコンに中継されていたニュースをきった。
「まったくだ。だからニュースなど見るなといったのだ」
また別の男は愛用しているナイフにメインカメラからの外部映像の太陽光を反射させ光沢を見ながらいかにも呆れている口調で言った。
「あそこには一般人もいる。被害も出るかもしれん・・・下手に意識してしまうだけだ」
「しかし、ハーデル大尉・・・あまりにも暇だったので。この3年間は・・・」
ハーデルは読みかけの本を閉じカメラ越しではあるが部下に目線を合わせ話し始めた。
「3年前の屈辱を忘れたわけではないだろう。冗談でもふざけたこと言うなよ。ベレイグ伍長」
「す、すいませんでした」
男達はMSのコクピットの中で無線を通して話している。穏やかな口調ではあるがハーデルの貫禄に怯えベレイグは謝った。
「お前はまだ若いだけさ」
そう言うとハーデルは本を開き、続きを読み始めた。
(前の大戦のファーストアタックの時もこんな感じだったな。ハーネルダイト艦長、ゲンジ隊長、ジェイコブ、仇はとるからな・・・)
ハーデル・マクラウドは先の大戦を生き残り大尉となり今この部隊の指揮をとっていた。残党と公表されているがその戦力はかなりの規模と言える。
「3年・・・堪え忍んだ」
「長かった・・・この一撃がどれほど貴様らにダメージを与えられるか楽しみだ」
「今回の奇襲は相手方の演説が終わってからっていうのが不満だが。」
ギデアは先の大戦で自軍最重要拠での戦闘でアースリアの物量に敗北しギデア皇国の皇フェイア・ストレイウスが死亡し、今では逃げ延びたその娘を皇として残党は活動していた。国といえるものをなくしてしまった彼らにもまだ戦う力はあった。その力を最大限にいかし、この作戦を成功させようとしている。
 国をなくしてからもギデアに助力するものは多く存在していた。宇宙を活動の中心としようと考えるスペースノイドや兵器の実践テストのためにそれらを提供する企業であった。残党軍が現アースリアと互角に戦える理由はそこにあったのだ。
 ハーデルは時計を見てつぶやいた。
「あと数分か・・・」

「あと数分です。そろそろ・・・」
「そうだな。では移動するか」
アースリアの大統領やアースリア軍の将軍たちのために作られた特別席がある。そこに軍服を着ていないスーツの男達が数名いる。その中心にいる年齢は40代でサングラスを着用し他のスーツの男達とは違いスーツではあるが派手なものを着ている白人、ネオマイクロソフトのゲイツ会長である。そのゲイツに秘書らしき男が耳打ちした。
「みなさん、すいませんが私はこれで・・・重要な取引があるので式典の途中ではありますが、お先に失礼させていただきます」
「このような日にまでお仕事とはゲイツ会長には頭が下がりますよ」
「いえいえ、未だに他のやつらには任せられないだけです。将軍閣下、できたら私も大統領の演説だけでも聞きたかったのですが非情に残念です」
「会長お急ぎになられた方がよろしいかと・・・時間にあまり余裕がありません」
「分かっているよ。ではみなさんまたお会いしましょう」
ゲイツが立ち上がり、SPと共々急いでその場から立ち去り、車でシャトルを泊めてある港に急いだ。
「ああ・・・またビックビジネスだ・・・どこにも出し抜かれるなよ」
「分かっております。ゲイツ会長」
ゲイツは不適な笑みを浮かべながらシャトルに乗りこみコロニーを後にした。

「分かってるよ。ルティア。ここの出力が安定してないんだろ」
「分かってるのならそうしてよ。ロキアは無駄に推進剤を使うから他の部分がカバーしようとして予定より安定しないのよ」
「ルティアの言うことは分かるけど実戦になったらそこまで神経回せないって・・・」
「ロキアはいつから軍人になったの?貴方はテストパイロットなのよ。実戦はしないの。テストをするのよ」
ルティアと呼ばれた女性は顔をロキアの顔を近づけながら強い口調でいう。2人が着ているパイロットスーツのヘルメット同士がぶつかる。2人はテスト用MSにはよくみられる複座式のコクピットにいる。MSを動かしながら状態をチェックするためにメカニックやシステムを担当しているルティアが同乗しているのだ。
「公私混同はしたくないけど、ロキアは自分の考えに自信があれば、融通効かなくなるからね。もっと他人の意見を取り入れて考えたほうがいいよ」
ロキアはルティアの説教を黙って聞いている。聞くだけ聞いて彼女がしゃべり終わるのを待っている。
「『ロキアルド・ゼルフィルス』メインパイロット。『ルティデイア・ゼルハート』チーフ。いい加減にしないさいよ。貴方達の痴話喧嘩もテープレコーダーに残るんだからね」
イナフが散布状態にもかかわらずクリアな通信がコクピットに響いた。試験場にはよくもちいられる有線による通信であったからだ。
「ルティアが勝手に公私混同したのが悪いんですよ。富士整備長」
「あまりにも酷かったんで言えるときに言わないと・・・」
「はいはい・・・さっさとメニュー終わらすよ。この後にも他の機体のテストがあるんだからね。ロキア、オーバーのリミットを解除して垂直跳びして」
「了解。ルティア。体をシートに固定してくれ」
ルティアがシートに座りスーツを固定したのを確認したら、ロキアはリミッターを解除とケーブルの切断をし、ペダルをおもいっきり踏み込んだ。蒼いMSが月面のクレーター内で飛び上がる。ルディアート社の開発した軍事用のMS、正式名『AR0S-0093 プロトタイプ・アゼルフィス』通称『アゼル』と呼ばれ、蒼い色はロキアのこだわりで塗装されている。垂直に飛び上がっていく。Gはかかるがロキアにはそれが心地好く感じていた。月の重力圏からでた後、弧を描きながらまたクレーターの試験場に戻っていく。ロキアはアゼルフィスの両足から着地し胸部のスラスターでバランスをとった。
「今日のテストメニューは終了だよ」
「了解」
ロキアはクレーター内の着地しMSを歩かせドック内に入る。MSがドックに入るのと同時にゲートが閉じられドック内に空気が注入されていく。設置してある信号の色が変わると軽装の整備員が宇宙服を着ずにアゼルフィスに向かって飛んでくる。無重力ではないにしろ月であるからできる芸当である。
「メインエンジン停止確認。オールグリーン・・・っと問題はない」
「システム及び機体に問題はないよ」
「2人ともお疲れ様。あとは私達の仕事だ。先にあがってて」
「了解。あとは任せますよ。富士整備長」
そう言い終わるとコクピットの中からロキアがドック内に飛び出る。
「富士整備長。私はシステムの改良するから、もうちょっとだけコクピットにいさせてもらえるかな?」
「OK。わかったよ。私達は各部ストレスチェックしてるから目処がついたら教えてね」
「ごめんね。できるだけ早く終わらせるから」
ルティアと富士のやり取りの間にロキアはドック内を遊泳し着替えのために待機室に入った。
 待機室にはいると掲示板に『ロキアルドへ 社長が呼んでいるので至急本社出向せよ』と書かれていたのをみつけた。ロキアはため息をつきながら着替えドック内に戻る。
 ロキアがドック内にもどるとルティディアも作業を終えて愛用のパソコンを片手に待機室にむかって飛んで着ている。
「ルティア。本社に出向しろって言われてるから、今から行ってくるよ」
ロキアは飛んできたルティアに手を伸ばし、その手にルティディアも手を伸ばし捕まる。ロキアルド軽く地面を蹴り飛んできたルティディアの反動を打ち消した。
「だったら私も行くわ。社長に見てもらいたいデータがあるし」
「わかった。ルティアが着替えてるうちに車を出してくるよ」
「じゃあ10分後にメインゲート前で待ち合わせましょう」
ロキアはそれを聞くとドック内から出て行った。
ルティアは待機室でパイロットスーツを脱ぎ私服に着替えた。誰かが消し忘れたテレビ画面を見た。
「記念式典か・・・いつまでも平和だといいな・・・」

「いつまでも平和であるとは私は思っていない!」
広い部屋でロキアとルティアの強い口調話している人物がいる。ルディアート社の社長『リハイド・ゼルハート』、ルティアの父である。
「テストが予定より3日遅れたのだ。だから式典に間に合わなかった…」
「けど社長、遅れてはいますが完璧に近いモノが完成します。それに性能がよければ採用されますよ」
 ルティアはすぐに反論した。社長は娘が部下である不便さを痛感しながらため息をつく。ロキアはその様子をみて笑いを堪えるのに舌を噛みだまっていた。式典にMSを出すというのは宣伝効果としては申し分ない。また他社との比較できる場でもあるのだ。
「もういい。市長や議員には既に連絡している。ロキアルド君、パイロットとしての君が思うに完成度はどのくらいかね?」
「私の判断では現試作機では70%が良いところです。アースリアやギデアの量産機よりは高性能ではありますが、単機での戦闘を考慮するのならまだまだです」
「アゼル・プロジェクトは私達の発案ですからしっかりやらせていただきますよ。社長」
「分かっている。だが今日の式典には重役をわが社から行かせたが、やはり私がいくべきだったかな…」
「お父さんは行くのは駄目だよ…」
ルティアは苦しそうに言う。
「あそこには行ってほしくないの。すごく嫌な気分になる」
ルティアは膝をつき俯きになり苦しそうな体を震わせた。
「大丈夫か?また発作の兆候か?」
社長はその間に医務室に連絡をしていた。
「ロキアルド君。ルティディアを医務室へ頼む!」
「分かりました」
ロキアはルティアを抱きかかえ医務室へと急いだ。
「ごめんね…ロキア…」
ロキアは走りながら言う。
「気にするな。約束したんだから…」

(ヤクソクノトキハキタ)
MSのコクピットに搭載されている端末の画面に表示された。
「きたなっ!作戦開始だ」
ハーデル達はMSの起動と共にイナフの散布を開始した。フリーダムから距離にして20㎞…MSの宇宙飛行なら最短で5分もかからない距離のポイントでハーデルのMS部隊は待機していた。ハーデルの部隊はMS3機に特殊歩兵2個小隊10名がいる。MS2機が先行し残り1機が歩兵がのる突撃艇の護衛をしながら後に続く。歩兵達の任務は混乱に乗じての奇襲やMSなどの奪取である。
先行するMSはハーデルとベレイグの2機である。向かう先、コロニーフリーダムの周囲には多くの戦艦がいる。そしてその中には多くのMSが搭載されているのは明白であった。素人目でも勝敗は明確であったが…
「くるぞ!」
ハーデルが叫んだ。そして一瞬の出来事であった。宇宙艦隊の中心にあった1隻が爆散した。
「流石だな…」
「3年間の積み重ねってやつですね。隊長」
「ああ…一気にフリーダムを目指すぞ!」
ハーデルたちが攻撃を加えてるわけではない。アースリアの艦隊のほとんどは内部からの爆破によって撃沈されていた。
「技術部門の最新技術をそのまま転用してくれた貴様らの落ち度だ…」
戦争が終結後アースリアはギデアの技術吸収に躍起になっていた。テスト段階でも問題はなかった、その技術の多くはそのまま転用されていた。ギデア残党軍はその奪われた技術をうまく利用したのであった。アースリアの新型の量産期に多く取り入れたれていた動力エネルギー変換機の致命的な欠点…エネルギー変換を行う際、要するに起動する際に発生するイナフγ(ガンマ)に特殊な粒子が反応すれば動力部分が爆発するものであった。艦隊には多くのMSが搭載されている。敵襲があれば起動し出撃する…だが出撃しようとすればMSは爆発し内部により戦艦も爆破されていった。事態は把握しきれていない艦隊はMSを起動され出撃させようとマニュアル通の対応で次々と沈んでいった。だが全てが沈んだわけではない…最新型や旧型などのMSは出撃し、ハーデル達に攻撃を仕掛けてきた。
「きたか!旧型や新型…どっちもかなりのモノだ!油断するなよ」
「隊長。了解です」
ハーデル機は一気に加速し敵MSの右側にでる。MSの多くがそうであるように攻撃武器を使用するのは右腕である。MSは両腕があるが片方のみをマニュアルにより攻撃用に操作し、もう片方の腕はOSの判断で自動防御に用いる。そのため左側面からの攻撃はパイロットの力量に関係なく防御されやすいのである。右側面から攻めれば攻撃されやすいが、それはパイロットの腕次第でどうにでもなる。ハーデルは自分の腕を過信しているわけではないが、一撃で撃破するためにリスクを冒しながらではあるがその方法を選んだ。ハーデル機のマシンガンがアースリアのMSを零距離から撃ちぬいた。MSは爆発しなかった、だがハーデルはその破壊したMSの動力部付近はMS用のC4(プラスチック爆弾)をセットし敵MS隊の方に放り込む。そしてタイミングを見計らい爆発された。
「思ったより、事態収拾が早かったようだな」
ハーデルとベレイグの2機のMSの後続にはアースリアのMSが展開し、2機を目指して攻撃をしてきた。
「こちら歩兵隊…我々はこの辺りで脱出用の艦の確保にいきます。大尉ご武運を…」
「そちらも…」
ハーデルとベレイグの両機は反転し、後続してきたアースリアのMSに攻撃を再開した。

「そちらも駄目ですか?分かりました事態の把握を急いでください」
式典の控え室の1室である。秘書官の女性が慌ただしく動き回っていた。
「やはりギデア残党の攻撃が?」
室内にある大きなソフィに腰掛けている男が秘書官に訪ねた。
「はい…」
「私のせいだな…判断が遅すぎたのかもしれん」
「大統領…」
その男こそリチャード現アースリアの大統領なのだ。
「今すぐ演説を行う。軍に停戦命令を!信号でも何でもいい。ギデア軍にも停戦を伝えてくれ!」
「分かりました」
大統領は演説の原稿を手に握りしめその部屋を出た。
「この馬鹿げた歴史には、もっと早くにピリオドを打てばよかったのだ…もっと早くに」

「大統領からの命令だ。ただちに停戦せよ!繰り返す。ただちに停戦せよ!」
「んなこと言われてもな!あっちが攻撃をやめてくれないと…」
1人の兵士が母艦からの連絡をうけ愚痴を言ったが、その間にハーデルの攻撃を受け死亡した。
「そこだ!」
ハーデル機はアースリアの動きが悪くなったその瞬間を見逃すことはなく一気に攻め込んだ。MS専用の盾を構え後退していくアースリアのMSには接近戦用の武器であるビームブレードで斬りかかる。そのビームの刃の前では盾などはあってないようなモノである。その斬撃で盾ごとMS両断される。だが、一条のビーム攻撃と共に、ハーデルの快進撃を阻止するものが現れたのだ。銀色に塗装された戦闘機、翼にはエンブレムがあるHMF、先の大戦の英雄の1人である『銀翼のジークス』ことジークス・レイクバー大尉である。戦闘機の進化した高機動戦闘機、通称HMF…MSと通常の戦闘機の戦力比率は5:1であった。MSの性能の高さはかなりのモノであり、陸上戦になればMSにかなう兵器は存在しないとまで言われていた。そんなMSを地上に降ろすまえに撃破という考えから誕生した宇宙専用の戦闘機である。求められた性能は戦艦を1機でも沈められる火力、MSとも対等に渡り合える機動力であった。アースリアのMSが完成するための時間稼ぎが目的で作成されたが、宇宙での戦闘能力は互角だったため正式採用されている。またパイロットによりMS以上の力になる。それを証明したのが銀翼のジークスだったのだ。
「はやい!流石だな、銀翼!」
ハーデル機の攻撃射線上にジークス機は捕まることはない。HMFは機動性を高めたとはいえ戦闘機である。直進のスピードならMSを凌駕する。ハーデルは無駄撃ちはせず、ジークスに背後を取られないように動いた。だが機動性はMSのほうが上である。ハーデル機は回避行動を連続して行いジークスを翻弄し、隙を作り出そうとした。
「ジークス大尉!戦闘行動を直ちにやめろ。大統領命令だ!」
「指令…しかし残党軍が攻撃を仕掛けてくる状態です。牽制だけです。私に命令より残党軍にレーザー通信でも信号でも構いませんから、停戦するように伝えてくださいよ」
ジークス機の攻撃はハーデル機に当たることはない、当てないように攻撃をしているのだ。
「なぜ狙ってこない!」
ハーデルは叫び、ビームブレードを構えジークス機に向かっていった。
接近戦になればMSのほうが圧倒である。ハーデルの斬撃はジークス機の強化ユニットを切り裂いた。ジークスは誘爆をさけるために破壊されたユニットを切り離した。その強化ユニットは間もなく大きな爆発となり、暗い空間に光をもたらした。その隙にハーデルはフリーダムに向かい急いだ。
「くぅ…やってくれたな」
「ジークス大尉無事か?」
「はい。ユニットを破壊されました。あと爆発の衝撃によりこれ以上の戦闘は不可能です」
「分かった。そっちのMSで救助に向かわせる。こっちで代わりになるHMFも用意する」
ジークスはパイロットスーツのヘルメットを装備しコクピットをでた。その視線の先で幾つもの星でない光を見た。
「間にあうか…」

「間に合うか…」
運送用スペースボートのコクピットである。ロキアルドは操縦しながら言う。
「圏内に入ったのに第3試験場とは連絡がつきません。私達はジェレットで待機します」
パイロットスーツを着た2名がそう言うとボートの操縦室から出て行った。ジェレットとはルディアートが開発したMSの量産機である。月面と空間戦闘に特化された機体である。
「ロキア、私達もパイロットスーツだけでも着ていこう」
「分かった。オートパイロットに移行させる。到着時間は5分後」
ロキアとルティアは本社からスペースボードというMSも搭載できる輸送機に乗りアゼルフィスのテスト場である第3クレーター試験場に向かっていた。ルティアは医務室に運ばれた後、しばらくして症状が落ち着いたルティアが言うにはアゼルフィスが狙われていると言うのだ。ロキアはすぐさま社長にそのことを社長へ報告し、ルディアートの警備用MSを2機搭載したスペースボートで第3試験場に向け急いでいた。
「MS戦になるかもな…」
「ロキア…アゼルフィスで戦うの?」
「相手がどんな奴かも分からないが、出方しだいさ」
ロキアはハンドガンとショットガンに弾を装填していた。ルティアは不安そうにそれを見つめていた。
「ルティアまで来なくても良かったのに」
「ロキアだけじゃアゼルフィスは起動出来ないかもしれないでしょ?私はメインチーフよ。そしてロキアはテストパイロット…そのことを忘れにないでね」
『第3試験場にMSと思われる熱源多数確認しました。これよりMS起動させます。以後はレーザー通信で連絡願います。最優先事項はアゼルフィスの確保、スタッフ救出で行動します。』
輸送船に搭載しているMSジェレットのコクピットから直接通信であった。
「了解した。私とルティアは輸送船を1㎞手前で降ろしてバイク接近する。以後は各自の判断で行動しろ」
『1つよろしいですか?』
「なんだ?」
『なぜ、このことが分かったのですか?事態を把握していたには戦力はお粗末すぎます。曖昧な情報ってことですね?情報源が何なのか知りたいのです』
「…トップシークレットとまでは言わないが、機密だからな。オフレコで頼む」
「ロキア…」
『分かりました。他言しませんよ』
「色々で制限があるが未来を予測やテレキネシスなど常人では不可能なことをする人間がいる…サイレント・スキル、通称S2という異能を持つ人間の存在を聞いたことがないか?」
『冗談はよしてください。ロキアさんらしくないですよ・・・』
「戦前なんて、くだらないTV番組でも特集してたのを見たことないか?」
『私は見たことがあります』
ジェレットに搭乗しているもう1人のパイロットから返事が返ってきた。
『私もまた幼かったりしましたが、宝くじを当てたり、遠くの人をテレキネシスでやり取りしたりって子供ながら見て驚いてました。また変なことにスペースノイドやルナリアン、マーズリアンなど宇宙で生活や活動してる人に多いっていうのも特徴で・・・でも戦後では確かにそんな情報なんて入ってきませんね?』
「戦闘利用できるからな・・・現に私たちルディアートはそれを使ってるってわけだ・・・だから、その被験者の可能性があるものは全部誰かの手の中ってわけだ・・・連合なんか、訓練や薬物や精神コントロールしてるっていう話だ」
ロキアはショットガンに弾をつめ終え、後部ハッチに向かう。
「以上説明は終了。傭兵であるあんた達にここまで話してやったんだ。しっかり働いてくれよ。」
「MSジェレット2機出撃お願いします。」
『了解』
スペースボードの左右の側面にあるハッチは開きMS2機に一気に飛び出した。
無事MSが発進したのを確認したロキアは女性には不釣合いな大型の防弾ジョッキをルティアに差し出した。
「ルティア。防弾ジョッキをちゃんと着けてくれよ。大きすぎるが大きくて困るってモノじゃないしな」
「うん・・・」
ロキアはバイクに乗る。その後ろにルティアは乗りロキアにしがみ付く。
「ルティアがS2だろうと私には関係ない。無理に力を使おうなんて思わなくても良い・・・んじゃ行きますか!」
スペースボードは視認できにくいクレーター内部に着陸させた。ハッチを開いてすぐに、ロキアはバイクで発進した。バイクのハンドルにはショットガンを付けている。右手にはハンドガンを持ったままである。
ロキアは敵に見つかりにくいようにバイクで試験場に向かった。
その先ではジェレット2機と複数のMSの戦闘が始まった。いくつかの閃光がロキア達の視界に入った。
いくつもの閃光がヘルメットのバイザーに映りこむ。
「俺が行くまでに全滅するんじゃないのか!?」
「急かさないでくださいよ。ジークス大尉・・・」
「急いでもらわないとな」
「大尉が専用機を落とされるのが悪いんですよ・・・」
ジークスは整備員の頭を軽く小突いた。
「頭はちゃんと無事なんだからな!さっさと体とつけてくれ!」
頭とは戦闘機、旧連邦政府軍の主力戦闘機であった部分である。戦力とは不十分だったため大型のブースターやビームキャノンを搭載した強化ユニットを取り付けたのがHMFなのである。頭はすなわちコクピット、体は強化パーツなんのである。ジークスはハーデルとの戦いでその強化ユニットを破壊されたのである。
「接続は終了しました。コクピットへお願いします。微調整はしますので指示に従ってください」
ジークスは素早くコクピットへと乗り込んだ。
「こちらジークスだ!これより発進する。整備兵を下がらせろ!!」
「え!?微調整は!?」
「乗りながらする!」
「そ、そんな無茶な!」
ジークスの乗るHMFは起動し、エンジンに火が入る。
「ああ、もう大尉は本気だ。全員退避!」
「すまんな。戻ってきたらビールおごってやるからな!」
「当たり前です!ご武運を!」
ジークス機はカタパルトを使用せず、一気にフリーダムへと向かった。
「あれは!?タカ派のキレイグの艦隊・・・増援なのか・・・いや、早すぎる・・・」
ジークスの確認したキレイグの艦隊からはいくつものMSが発進していった。そのMSたちもフリーダムへと向かっていく・・・
「司令。大統領から停戦命令が出ておりますが・・・」
「構わん、MS隊にはこのままコロニーに潜入させろ!残党も既にコロニー内部に侵入してるはずだ」
「了解。MS3個小隊コロニーに突入。1小隊は艦隊の護衛に残れ」
「さて、また戦争になる。今のうちに十分に新型のテストをしておけよ・・・特殊部隊の状況は?」
「それがまだ奪取したという連絡は入っておりません」
「民間相手に時間がかかりすぎだな・・・」
「申し訳ありません・・・」
司令と呼ばれた男はキレイグ・バン中将、タカ派の軍人である。先の大戦ではアースリア内部でも誰よりも先にMSの危険性と軍での実用性を訴えでていた将校である。ネオ・マオクトソフトとの癒着も噂されている。
「いいな。我々は近いうちにアースリア内の特殊軍となるべき艦隊なのだ。この程度のミッションは簡単にやってくれないと困るのだよ!残党を殲滅し、大統領を確保しろ!いそげよ」

「いそげ!警備部隊に気づかれている」
「何!?通信連絡手段はすべてカットしたはずだ」
「理由などどうでもいい。コクピットのロックの解除はまだか?」
「申し訳ありません。何重にもロックされておりまして・・・」
数名の男が蒼いMSの前で話している。うち1名はコクピットへの外部接続部分にパソコンからアクセスし、ハッチを空けようとしている。
「あと少しで・・・」
「そこまでだ!」
バイクが男達へと突撃していく。男達も手持ちの銃でバイクを撃つもののバイクの突進力を軽減できる訳でもなかった。バイクは一度男達の間を突きぬけ数名を跳ね飛ばした。またバイクはドックの端でUターンをし、再度突撃をかける。さきの突撃から逃れた者は遮蔽物の陰に隠れバイクへと狙撃かける。その狙撃よりもバイクからの射撃のほうが早かった。ショットガンを撃ちながらバイクは突進していく、バイクは男達の側面を通りぬける際にもショットガンを打ち込んだ。至近距離でショットガンを撃たれたにもかかわらず男達は生きている。
「私の専用機だ。部外者の搭乗は遠慮する。ノンリーサルウエポンも当社でのヒット商品で良かったな」
バイクに乗っていたのはロキアルドであった。
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    プロローグ
    2005-12-24 18:11
    「忘れ物はないか?」
    「隊長。オムツを忘れました。」
    「そうか。じゃあ小便もらすなよ。」
    「了解であります。しかし、大きいほうの時はどうしたらいいですか?」
    男達のくだらない会話がMSコクピットのなかに響く。
    「オムツじゃなくオツムを忘れたんじゃないか?」
    「先輩それはないじゃないですか・・・」
    「隊長もくだらないこと言ってないで最終チャックをしましょう。」
    「おうおう。優秀な部下をもつと隊長も楽だね。」
    男達はギデアのMSパイロット達である。MSが戦艦のドック内に3機待機している。マシンガンやバズーカなどをマニュピレーターで掴み装備している。整備員達も慌ただしくマガジンや各スラスターの最終確認をしていた。
    「角をハーデル少尉の機体につけるか?」
    整備員の1人が笑いながら通信機で会話に割り込んできた。隊長と呼ばれた男のMSには角が着けられている。戦場で簡単に指揮官を見極めるために着けられている飾りである。
    「ゲオ整備長。それは嫌味ですか?それとも私のほうが隊長より優れてるという評価ですか?」
    先程、会話に割り込んできた男は整備員達の指揮、監督を行う整備長であった。顔には不精ヒゲと油で汚れた眼鏡をかけている40代の男である。他の整備員は宇宙服を着ているが彼だけが着てない。
    「両方でしょ?整備長。さて、ここからは冗談じゃないぞ。俺がやられた場合この隊の指揮はお前が取れよ。ハーデル少尉!」
    「了解・・・」
    さっきまでのふざけた会話でなくなり緊張感が男達を黙らせる。
    「整備長もいい加減、宇宙服着てくださいよ。見てるほうがヒヤヒヤしますよ」
    整備員の1人が宇宙服を持ってゲオの後ろにいた。
    「宇宙服着て整備できるか!整備服だけで十分だ!」
    「そうですか。ハッチが空くまでには着ておいてくださいよ」
    ドックのスピーカーから雑音と共に声が聞こえてきた。
    「あ~テステステス・・・艦長どうぞ」
    「艦長のハーネルダイトだ。あと10分で開戦だ。諸君の働きに期待する。なおハリス将軍の演説開始と共にこの空域にはイルフが散布される。無線は以後使えなからな。」
    声からが緊張している感じが伝わってくる。
    「んなこと分かってるって・・・この1年間なんの訓練してたと思ってるんだよ・・・これだから女艦長ってのは・・・」
    スピーカーに反応してMSでは一番若い男がコクピットないでつぶやく。
    「ジェイコブ。ハーネルダイト艦長は優秀だぞ。今時男女差別なんてな・・・」
    「ジェイコブ少尉は彼女に昔・・・」
    「あ~それ以上言わないでくださいよ。ハーデル先輩・・・」
    ジェイコブは慌ただしくハーデルの言いかけたことを制止させようとする。
    ハーネルダイトの訓示はいつの間にかに終わり、コクピットのサブモニターの1つにハリス将軍の映像が写り演説が始まった。
    「我々はコロニー連合国家として!ギデア皇国として!地球連合国家政府にたいして独立を宣言すると共に宣戦を布告する!これよりコロニー郡02「プルメリア」のコロニー2基を地球へと落下させる!各員の働きに期待です。『オペレーション・ポセイドン』発動!」
    「各員時計合わせ。作戦を発動します」
    将軍の演説が終わると同時にオペレーターから連絡が入る。パイロットや整備員も各自時計の時間を合わせる。
    「40点かな?今の演説じゃあな・・・」
    「手厳しいですね。隊長」
    「やっぱ勝った暁にはボーナスとか出してやるとか言ってくれよな。」
    「では貴方がいい功績を出したら今度一杯おごってあげるわよ。キリヤ・ゲンジ中尉」
    さっきまで将軍が写っていたモニターには艦長のハーネルダイトが写っていた。オペレーター席の横に立ちオペレーターと一緒にカメラに写っている。いきなりのことでMSパイロット達は驚き急いで姿勢と服装を直した。
    「これは艦長。いきなりなんでありますか?」
    「貴方達は今から最前線に出るのだから気を引き締めてもらおうと思ってね」
    「はっ!全力を尽くし地球連合軍を駆逐します」
    「では検討を祈る」
    「ありがとうございます」
    艦長の敬礼に対しパイロット達も敬礼する。
    「各MS射出しろ!MS射出後1時半に主砲6発。同時に本艦は10時の方向に全速力で進め。地球連合艦隊の背後に回り込む。10分で地球連合常駐部隊を殲滅するぞ」
    「了解!」
    「MS隊だします」
    「了解。2人ともいくぞ!」
    「おう!」
    MSの背部に繋がっているワイヤーが伸びきる。その状態でMSはスラスターを全開し一気に艦から出て行く。その光景はロケット花火のように見える。
    3機のMSは地球連合国家政府軍の常駐艦隊に向け消えていった。その数秒後、幾つかの閃光が確認された。


    1900年代から人々は宇宙へとその活動範囲を広げていった。
    2100年代を境に宇宙に住み環境を整えアメリカ合衆国を中心とし国際宇宙開発機構が発足しコロニーの開発や配備、月面クレーターに都市の建造などを開始した。地球人類で宗教上から問題が発生する人々と非環境破壊人を除く60%の40億の人々を宇宙に住まわせるための計画であった。問題は多々発生したがアメリカ合衆国が半ば強引に計画を進め予定していた60%の以上の移住にわずか1世紀弱で行った。コロニーは役10機から成り立つ群を7つ編成し地球や月の重力に干渉しない場所に配置された。だがコロニーや月面都市に隕石の衝突や機会的なミスでのコロニーの空気漏れや機能停止などの問題が発生し人々は安心した生活を送れずにいた。そう地球にいる人以外は・・・
    反感からテロに走る者・・・
    政界に入り改革をしようとする者・・・
    だが2111年にアメリカ合衆国が中心として中国、イギリス、ドイツ、ロシア、日本、フランスを中心として新政府を作り地球を1国家とした地球連合国家「アースリア」が出来たのであった。テロを徹底的に潰し、政界にはコロニーに住むスペースノイドや月に住むルナリアンを追放し、事実上アースリアの独裁政治を行い宇宙に人々はまるで植民地的に扱われた。
    重税と圧政のなかでコロニー群02に住む一人の男がある作業マシーンと学会では異端扱いされたエネルギー炉に目をつけたことによって世界はまた大きく変化しようとしていた。
    2222年・・・
    男は人型兵器MSを武器として
    コロニー04群「サクラソウ」とコロニー05群「アデニウム」およびコロニー07群「ペンタス」とともにコロニー国家「ギデア」とし地球連邦国家および地球連邦政府軍に独立戦争を宣戦布告した。
    電撃的な強襲作戦『オペレーション・ポセイドン』の発動により、奪取したアースリア直属のコロニー2機を太平洋と大西洋に落下させ大規模な津波を発生させ地球の主要都市に大打撃を与えた・・・
    地球上での混乱に乗じてMSにより地球に降下したギデア・・・
    戦線の異常な拡大なかで暗躍する企業・・・
    「ネディオ」、「ルディアート」、「イオンズコンチェルン」、「ネオマイクロソフト」を始めとする企業も戦争という産業改革の中で発展していった。
    企業の中にはギデアの技術をアースリアに提供するものも現れ世界はより一層混乱が広まっていった。
    時はどんな状況下でも確実のその軌跡を残していく・・・
    別窓 | オリジナルストーリー『蒼い光を放つ月』 | コメント:1 | トラックバック:0 |
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